ぴたらの暮らし

昔の暮らしに学ぶ

ぴたらファームの母屋は築100年以上の古民家です。
昔は、お蚕と田畑をやっていた農家の家で、 当時の暮らしを教えてくれるたくさんのモノ(お宝)を受け継ぎました。
主食にしていたであろう雑穀には欠かせない碾き臼や唐箕竹で編まれた手箕などの農具、馬鍬、砕土機などの馬耕をしていた時の馬具、蚕棚、選検台、マユの毛羽取り機など養蚕をしていた時の養蚕道具。
ほころびを直し大事に大事に使ってきた跡が残る股引き袴、割烹着、綿入り半纏や着物。
昔は冠婚葬祭を当たり前のように自宅でやっていた為、祝いに使う蝶足膳、黒漆食器、お猪口や湯のみなどもお客様の数ほどあります。
八ヶ岳界隈は昔より水が豊富にあった為、米作りが盛んで何かにつけて餅を搗いていたらしく、立派な搗き石臼と杵もありました。
現役で活躍している道具もあれば、私たちの暮らしのスタイルに合わせて用途を変えて活用されているものもあります。
元お蚕部屋だった2階は、畳をいれ土壁を直し、ゲストが泊まれる場所に修繕しました。

自然エネルギーの活用

母屋の一部の電気と携帯充電とコンポストトイレの電気を 太陽光でまかなっています。 キッチンの土間のど真ん中には薪ストーブがあり 秋から早春まで活躍します。 焚き付けには庭の松ぼっくりや杉っ葉を。 薪には地元の間伐材や廃材を利用しています。 木灰は畑づくりに使います。

自然の巡りに沿った畑中心の暮らし

お米や小麦、野菜やハーブなど普段食べるほとんどを自給しています。 たくさん採れたら瓶詰めにしたり、乾燥させたりして 出来るだけ長く楽しめるように工夫しています。 調味料の味噌、梅干し、そして一部の醤油や油も作っています。 育てているハーブは、ハーブティーや軟膏や浴用として 日々に取り入れ、健やかな暮らしに役立てています。

農場内循環

日々の営みから必ず出る廃棄物に もう一度、役割を持たせ循環を目指しています。
敷地内にはイベントで作ったコンポストトイレがあり、 排泄物を発酵させ土に還す仕組みになっています。
台所から出る残飯は鶏の餌になり、お茶がらは土間を掃きためるのに使い、 ボロ布は油ものの拭き取りに活用、 コーヒー粕はコンポストトイレの匂い消しに使います。
1つのアクションは小さなことだけど、数え上げようとするといろいろたくさんあります。
毎日少しづつ、長く続けれたら、きっと自然にとっても私たちにとっても、心地のいい暮らしが続くはず。
ぴたらファームが目指すのは、この循環の輪が「過去」から「現代」に繋がり、「農場」内から「地域」や「都市」に繋がり、 育てる「野菜」から、「私たち」と「食べる人達」が繋がり、心地よい暮らしが拡がっていく共創共生のかたちです。

自然に還る素材や身近な素材の活用

ぴたらの敷地内にはパーマカルチャーの哲学を取り入れ、自然に還る素材を使った建造物が6つあります。

  • 伝統的な竹小舞をつかった土壁のコンポストトイレ。
  • 畑の土と石灰と麻紐を混ぜ合わせた日干しレンガでつくった釜戸。
    この家に昔からあった羽釜にぴったりあうサイズに作りました。
  • 古瓦と古い土壁と河原石で作ったピザ釜。
  • 竹や古畳や藁などある素材で作った鶏小屋。
  • 太陽熱の温風で野菜やハーブなどを乾燥させるソーラーフードドライヤー。
  • 雨樋からの雨水を貯める雨水タンク。
    鶏小屋の横に配置し毎朝鶏にあげています。

どれもコンクリートとは違い、崩せば容易に土に還ります。

身近な土に還る素材でDIY(Permaculture philosophy)

パーマカルチャーとは

ぴたらの暮らしのベースにある哲学は「パーマカルチャー」です。オーストラリアのビル・モリソンとデビット・ホルムグレンが構築した人間にとっての恒久的持続可能な環境を作り出すためのデザイン体系のことです。 この言葉は、パーマネント(永久な)とアグリカルチャー(農業)あるいはカルチャー(文化)を組み合わせた造語です。

パーマカルチャー(Permaculture) = 永続的(Permanent) × 農法(Agriculture) × 文化(culture)
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