映画「フード・インク」

こんにちは、さとこです

渋谷のシアターイメージフォーラムで、映画「フード・インク」を観てきました
裏付けデータと、アメリカのファーマーのインタビューから構成されているドキュメンタリー。事実も映像も圧倒的で、最後まで目を見開いて観てしまいました・・・

日常の何気ない食事が、いかに工業化されているか。
生産性・効率性を追い求めた結果、消費者は安価で買えるようになった。
だけど、幸福には、なれていなかった(と気づき始めた)。

でも、わたしたちは買い手がもっと知って、選んでいくことが必要だと思う。
映画でも「1日3回、私たちは選ぶことができる。」というフレーズがあって、印象的でした。

■食の安全のために私たちができること(映画のチラシから)
・労働者や動物に優しい、環境を大事にする企業から買う
・スーパーに行ったら旬のものを買う
・有機食品を買う
・ラベルを読んで成分を知る
・地産食品を買う
・農家の直販で買う
・家庭菜園を楽しむ(たとえ小さくても)
・家族みんなで料理を作り、家族そろって食べる

このあたり、実践すると、買いものに時間がかかることが難なのです・・・
でも、その時間を惜しんではいけないですよね

映画はまだまだ上映中のようですので、ご都合つく方はぜひ
おすすめです

イベント告知「夏野菜のための踏み込み温床づくり」

ぴたらファームでは、第4回農イベントを開催します。
甲斐駒ケ岳や八ヶ岳を望めるファームで、夏野菜の育苗箱を温かく保つための踏み込み温床づくりを体験してみませんか?

踏み込み温床とは、発酵することで生まれる熱を、夏野菜の苗床に利用するもの。
炭素源となる稲わらや落ち葉、窒素源となる米ぬかなどを混ぜ、水を入れて足で踏み込んで、馴染ませると、発酵が促され、発酵熱によって温度が上がるという仕組みです。

夏野菜の種は20℃くらいにならないと発芽しないので、こうして冬の間から温床を整え、
準備をするのですね。

踏み込み温床なら、ストーブなどで加温しなくても、自然のエネルギーだけで苗を育てることができ、まさにサステイナブルな方法と言えます。

ぜひ、気軽にご参加ください!

1.期  日 : 
   平成23年2月19日(土)10:00~18:30

2.場  所 : ぴたらファーム(山梨県北杜市白州町横手1304-1)

3.参加費 : 2,000円(保険代込み)
※電車・長距離バス利用時の駅等までの送迎は片道500円です。
※宿泊はぴたら邸であれば無料
※参加費はファーム到着時に集めます。

4.スケジュール
  10:00 小淵沢駅集合(8:00新宿駅発スーパーあずさ)
  10:30 ぴたらファーム (※車の場合の集合時刻) 
        着替え、自己紹介
  11:00 畑案内
  12:00 お昼ごはん ※おかずはポットラック形式  
  13:00 温床づくり
  15:00 おやつタイム
  16:00 温床づくり
  17:00 作業終了、感想
  17:30 べるがの湯(入浴料別途必要)
  18:30 べるがの湯 解散 
  19:18 小淵沢駅(21:06新宿着)

5.持ち物
 農作業のできる服装(冷えますので防寒対策はしっかりと!)
 長靴、タオル等の温泉の準備
 ポットラック(持ちより)おかず1品(皆でつまめる分量、市販品OK)
 ※ご飯と汁物はファームでご用意します。

6.募集人数 : 先着10名

7.雨天時   :
 小雨決行(ビニルハウス内での作業が中心のため)
(中止の場合は、前日18:00までにEメールでお知らせします。)

8.備 考    :
○宿泊
・宿泊を希望される場合は、近隣の「べるがの湯」の宿泊施設が便利です。
  費用は4人部屋15,000円です。ご予約は各自でお願いします。
  ⇒http://bit.ly/dQKfd8
・築80年の、農家の離れ的なぴたら邸に無料で泊まることも可能です。
 その場合は寝袋をお持ちでしたらご持参ください。

○食事代・ファーム滞在
・日曜日のファーム滞在(農体験可能)は1日1,000円いただきます。
  土曜日の夕食以降の食事代は一食500円いただきます。

○アクセス(電車、バス)
・電車は、新宿-小淵沢の指定席回数券(6枚綴り)購入がお勧めです。
  片道4,000円未満で特急の自由席より安いです。
 券が余った場合はファーム側で当日購入いたしますのでご相談ください。
・高速バスも利用できます(片道2,440円)。
  往路)新宿 7:20⇒ 小淵沢 9:48
  復路)小淵沢 19:04⇒ 新宿 21:35
  予約はハイウェイバス.comで ⇒http://bit.ly/dwYtjI
  ※こちらも送迎可能です。

○その他
・犬等の動物は同伴できません。

9.お申込み方法
 pitarafarm@gmail.comに以下の内容(参加者全員分)をお送りください。
        
 氏名、携帯電話、Eメール、住所、生年月日、
 当日の交通手段(電車or車or高速バス)、
 駅までの送迎希望、宿泊希望、日曜のファーム滞在希望
 ※生年月日等の個人情報は保険加入するため必要です。
 

 

千客万来

ぴたらファームの週末は千客万来。

キムチづくりイベントには、山梨日日新聞の好男子Aさんが取材にいらっしゃいました。
まるで、新聞社を舞台にしたドラマの主人公のような方です。
頭の回転が速くて、かつ、仕事への情熱や将来の夢もあって素晴らしいです。

夜には、ファームの野菜購入者でもあるIさんがいらっしゃって宿泊。
今回は、たいちゃんとのスキーに行くために来たわけですが、大学時代に自転車でまわられたというNZやオーストラリアの話など伺いました。

日曜日には、静岡県島田市からタカテンさんがいらっしゃって、前職で得られた技術を活かして、ぴたら亭に給湯器を設置してくださいました。
島田市の耕作放棄地となったお茶畑を無農薬無化学肥料で再生しようとされていて、その情熱は量り知れません。
mixiには、「お茶畑再生プロジェクト」のコミュニティを立ち上げて、一緒に作業してくださる方を求めていますので、ご関心のある方はぜひ、登録してくださいね。
ちなみに、このプロジェクトは、茶園(借)主のタカテンさんと僕(タイジュ)が二人で動かしているんですよ!

さらに、日曜日の夕方には、千葉のこだわりの酒造である寺田本家のKさんがいらっしゃいました。午前中まで仕事をしてその足でぴたらファームまで遠路やってきてくださったのだから感謝です。五人娘というエプロンを付けていらっしゃいました。
ぴたらファームの彩ちゃんと長野の自然農法センターで昨年一緒に学んだ仲ということでした。
また、遊びにきてくださいね。


タカテンさんと食べたお昼ご飯。
だしをとった後の鰹節を使ったチャーハンが香ばしくって最高でした。


彩ちゃん、オレンジ色のカリフラワーを発見する。
ファームのスタッフもこんなカリフラワーが育っていたことを知りませんでした。


カリフラワーやからし菜を使ったペペロンチーノです。
おなかがすきますね。

イベント報告「ピリッと辛い!キムチづくり」

1月8日(土)に、ぴたらファームの第3回目の農イベント 「ピリッと辛い!キムチづくり」を行いました。

当日は、冬らしい透き通った青空が広がり、八ヶ岳、甲斐駒ケ岳等の南アルプスの山々も姿を見せれました。
茨城、千葉、神奈川、東京から参加者が集まりました。

午前中は、畑に出て、白菜、人参、わけぎ、からし菜を収穫いただきました。前夜は-11℃まで冷え込んだせいか、土が凍っていて、その中で耐えている野菜をシャベルなど使いながら、ひとつずつ丁寧に採りました。さらに、保存用に穴埋めしていた大根を掘り出しました。
ぴたら邸に戻ってから、白菜を洗って、切って、塩漬けしました。


美味しそうな白菜です。今が旬です。

ランチは、いつものようにポトラック形式。参加者の方々が用意された手作りの一品に加え、ぴたらファーム側ではご飯、わかめとターサイのスープ、人参のちぢみ、お漬物(野沢菜漬け、大根甘酢漬け)を用意しました。

ランチ後、キムチの味付けとなる薬念(ヤンニョム)づくり
生姜、ニンニク、リンゴのすりおろし、ハチミツ、唐辛子、アミの塩辛に、人参やわけぎ、からし菜、大根の細切りを混ぜ合わせました。

再び、畑に出て、11月の農イベントでまいた小麦の麦踏みを行いました。
甲斐駒ケ岳を望める畑で、小麦の芽を踏みます。小麦が土から浮き出てくるのを防ぐとともに、小麦自体を丈夫にする効果があるそうです。


思索しているのではありません!麦踏みです。
なんとも、哲学的な農作業ですね。

ぴたら邸に戻ってきてから、ランチ前に塩漬けした白菜を洗って、お菓子タイム。
今日のお菓子は、スタッフのさとちゃん手作りのきなこ餅
きなこは、大豆を炒って、ミキサーにかけたもので、とても香ばしいです。

そして、いよいよ、キムチづくりのフィナーレ、薬念と白菜を絡めます。
手にごま油をぬって、混ぜあわせます。


おっ、できました。
作り手によってキムチの辛さやマイルドさが違うのが不思議でした。
お土産に、キムチを小分けしてお持ち帰りいただきました。


みんなで、記念撮影☆

夜は宿泊された方たちとキムチ鍋をしました。

「踏切のある土地」 <ファーム探し その5>

ファーム探しの話の第5話です。
オオムラサキの乱舞に驚いた話を前回しました。

オオムラサキの地よりも僕らのなかで本命となっていた土地がありました。
そこはJRの線路近くにあってアクセス性がよく、ランドマークになりそうな牛舎跡のサイロがあり、養蚕で使われていたという歴史ある古民家もありました。
水田と畑、雑木林が広がっていて、その間を曲がりくねった道が続いていました。
道の先に三好達治の詩のなかにでも出てきそうな”小さな踏切”があり、その向こうに涼しげな赤松林と雑木林があり、さらに静かな別荘地へと繋がっていました。
田畑の向こうには、富士山をはじめとする山々が望めました。
風景に詩的なリズムが感じられました。
リズムがあれば、きっと物語が生まれてきます。

なぜ、そんなに気にいった土地を活動の場に選べなかったか?
ひとつは関係構築に失敗した点が大きいようです。
土地の人から見れば、僕らはよそ者ですから信頼を得るのが簡単ではなかったのだと思います。
そう、“踏切”が開かなかったわけです。

これは新規就農者にとって、誰もが抱える悩みだと思います。
通常、就農する場合は、コストから考えて、土地を購入せずに賃借するのが一般的なのですが、そのためには借りた土地をきちんと耕作していける証が必要となります。
地元の人は折角手放しそうな土地があっても疑心暗鬼になって貸せず、場合によってはタイミングを失って完全な耕作放棄地と化すこともあるように思います。
個人的には、行政や行政代行のNPO等が間に入って、新規就農者の信用を担保する仕組みがあればいいのではないかと思っていますが、まぁ現実にはそんな仕組みはないわけで、やがてこの土地への期待は失望に変わっていきました。


別荘地へと抜ける木漏れ日の路

by タイジュ(運営担当)
(ファーム通信 vol.8(12/10号)より転載)