麦まきイベント


11月13日(土)に、ぴたらファームの初めてのイベント「麦まき」を行いました。

天気に恵まれ、八ヶ岳も南アルプスの山々も見渡せ、気持ちのよい一日となりました。

東京や神奈川から9名(大人5名、子供4名)の方が参加されました。

お昼はポトラック(持ち寄り)形式でしたが、腕によりをかけた料理が並び、その光景を眺めているだけで満ち足りた気分になってしまいました。
そして美味しかったですね。卵のほくほく感が堪らなかったです。
ぴたらファームからは、玄米ごはん、カブのお味噌汁、大根のシンプルな塩煮、根菜ふりかけ、お漬物等を用意しました。

午後から、麦当てクイズを交えた小麦のイントロダクションをスタッフの彩ちゃんが行った後(小麦を当てるのは大変でしたね!)、麦まき用の畑(3畝=3アール)に出て、麦まきをスタートしました。
畑はまだ一週間前には雑草が一面に生えていましたが、この一週間の間に耕して、ふかふかとした黒い土が種まきを待っていました。
畑は八ヶ岳も甲斐駒ケ岳も望める格好のビューポイントで、畑作業をしているだけで癒されるようなところでした。
周囲の畑は稲刈りの終わった水田が広がり、その向こうに紅葉の始まった雑木林が南アルプスの裾野まで続いていました。

スタッフの泰斗の指導により、畑の両端に杭を打って、その間に紐をぴんと伸ばします。
紐に沿って、まず最初の人がすり足で行進して、種をまく溝をつけます。
次の人が種をもって、溝にまいていき、最後の人がそこに足で土をかけます。
そして杭を移動して紐を張り直して・・・というのが、麦の種まきの一連のプロセスです。

子供たちが嬉々として種まきをして、お父さんが土をかけているというシーンが多かったでしょうか。
1時間ほどで種まきが終わり、スタッフのさとこさんの手作りクッキーと林さんの沖縄風揚げ菓子を食べながらお茶タイムをとりました。

ちなみに、小麦は今回の3畝(3アール)の畑あたり90~100キロくらい収穫できます。
ピザ1枚に小麦粉100gとすると、ピザ1000枚になる計算になります。
(そんなに食べられるかなぁ!)

お茶タイムのあと、ぴたらファームのメインの畑に移って、玉ねぎの定植を体験してもらいました。
子供たちも器用に玉ねぎを植えていましたね。
最後に、数種類ある大根とカブから好きな野菜を選んでお土産にしました。
ぴたらファームの野菜は活きがよくて、引っこ抜くのもなかなか大変。
それでも土から出てきた鮮やかな赤色のカブなど見て、笑顔が絶えなかったですね。

最後に皆で、べるがの湯に行って、汗を流しました。
露天風呂から見上げると半月が浮かんで、「おつかれさま」と語りかけてくれました。
ほんとうに素晴らしい一日でした。

小麦のイベントは今回の種まきに続いて、、
・2月頃にパンがまづくりイベント
・6月頃に小麦の収穫イベント
・8月頃に畑の夏野菜をつかったピザ作りイベント
が待っています!
楽しみですね!

by タイジュ(運営担当)


ようこそ、ぴたらファームへ!


ポトラック形式のランチ。美味しそうな料理ばかり・・・。


すすきと南アルプスの山々。


麦まきです。糸張り役、すり足で溝つけ役、種まき役、土かけ役に分かれてます。


ティータイム。さとこさんのクッキーと林さんの沖縄の揚げ菓子です。


休憩中です。心の洗われる秋の景ですね。


みんな立派な野菜を収穫しました。笑顔が素晴らしい!


集合写真。最高の笑顔じゃありませんか。ありがとう、ほんとうに。


ぴたらファーム名物の掘りごたつと、色とりどりの靴下。

ファーム探しは、衝動的な恋愛で終わる <ファーム探し①>

僕(大樹)と弟(泰斗)がファームを始めようと考えたのは、一年前の2009年10月に遡る。鹿児島の放牧黒豚の「えこふぁーむ」を一緒に見学に行ったときのことだ。ここで僕らは兄弟でファームを始めることを初めて口にしたように思う。

そして始まったファーム候補地探し。1/11に山梨の大月、勝沼、塩山、1/19に群馬の榛名、2/23に房総のいすみ鉄道周辺、3/22に山梨の北杜市。・・・とまぁ、お互いの休みが合うと、妻も誘って、ファーム候補地探しに明け暮れた。

泰斗が1月中旬に、その頃スタッフをしていた「organic farm暮らしの実験室」で作業中に屋根から落ちて足を骨折して松葉杖となるというアクシデントもあり、ペーパードライバーの僕が冷や汗ものの運転をしての土地探しだった。

房総は、いかにも日本の里山という雰囲気で、水田・畑の後背地に杉林が控えていて、トトロ的な郷愁を呼び、悪くなかった。ブルーベリー農家さんからは、ブルーベリーやイチジクの育て方を教えてもらって、よかったら来ないかとまで誘いを受けた。心は揺らいだ。早春の風を受ける杉の梢のように。

 ・・・だけど、3月に見た北杜市の風景が僕らの心を決めさせた。

北杜市の高根から見渡した南アルプスの山々のなんと美しいこと。壮麗な白き残雪をかぶった山々がまだ黒々とした畑の向こうに、並んでいて、いつまで眺めていても飽きることはなかった。

僕も泰斗も大学時代はワンダーフォーゲル部に所属して(ついでに主将にまでなって)、完全に山に魅せられていたこと。
また、北杜市周辺の雑木林や農村景観が、故郷北海道の風景とも似通っていたこと。
なんとも道産子の山男の単純さ(よく言えば純真さ!)。
それまで考えていた東京からのアクセス性の問題や、冬の農業の問題など、その瞬間、「どうにかなるだろう」と思ってしまっていた。恋愛というものはすべての欠点を見えなくするものらしいのです。Love is blind (シェイクスピア)。

・・・ということで、皆さんにも勇壮で急峻な甲斐駒ケ岳や鳳凰三山といった山岳景観や雑木林と丘陵地帯の農村景観をぜひ見に来て欲しいと思います。ただし、土地に魅せられすぎぬようご注意を!(笑) 

[ぴたらファーム通信vol.3(11/5号)より]
 by.タイジュ(運営担当)

おいしい野菜の見分け方 ”かぶ”

~かぶのおはなし~

かぶの原産は中近東に野生するナタネの変種です。
原種は今のようにまるまるしたかぶの形をしておらず、地下部は根っこが少し膨らんだくらいの形をしていて、もともと小麦の雑草的な存在でした。
小麦を栽培していた地域が大寒波に見舞われ、小麦が駄目になった際、デンプンを根に貯えるかぶは生き残り、小麦に代わって、人々の貴重なデンプン源として食されました。
より安定した冬場の食料確保を求めた人々は、このかぶの食べられる部分がもっと大きくなるように品種の改良を行い、今のかぶのように根っこと茎の間がまるっと大きくなったものになりました。
私たちが食べているかぶは、実は根っこではなく、茎と根の中間が肥大したものだったんですね。
おいしいかぶはやっぱりこの中間部分が命。写真のぴたらのかぶのように横にはっているものがおいしいです。
初霜にあたり、より一層甘さを増しました。ぜひ一度、生のまま食べてみてください。 

[ぴたらファーム通信vol.3(11/5号)より]
by彩華(畑担当)


ぴたらファームの一番人気野菜の”かぶ”

玉ねぎさん、なぜ料理のときに涙がでるかわかりました。

 いよいよ、紅葉が山の麓まで下りてきました。
ぴたらファームから眺めることのできる甲斐駒ケ岳の上から下まで、山肌が色付いています。
ピークのあたりは、夏の間、木々に隠れていた岩肌が顔を出して荒々しさが増したように思います。

週末の畑作業は、玉ねぎの定植を行いました。
9月に畑を始めたばかりのときに真っ先に種まきした玉ねぎが5~10センチくらいに密生して伸びてきたのをいったん根っこごと全て摘み取ります。
これを間隔を開けて畑に植え直します。
普通の野菜であれば、種まきしてそのまま大きくなるまで育てて収穫するという流れですが、玉ねぎはこの定植作業を一本一本行うことになるので、作業工程が一つ多くなり、かなりの労力がかかります。
そのうえに育つのが遅い。もう一緒にまいたカブさんも大根さんも収穫の時期を迎えているというのに、玉ねぎさんはまだちょっぴり芽が出たくらいじゃないですか!!
きっと、調理のときに包丁をいれて涙が出てくるのは、あれは農家さんの苦労が目にしみるからなんですよ。きっと!

スーパーで3個100円といった値付けをよく見ますが、泰斗曰く、「有機農業ではありえない値付けだ」とのこと。
今回は、定植作業を腰をかがめて、ひいこらひいこらやりまして、それを実感しました(笑)
と言っても、三人で全体の1/4程度しかまだ終わってませんので、ぜひお手伝いいただける方を探したいところです。
ちなみに、新玉ねぎの出荷は6月を予定しています。
きっとサラダにしたらシャキシャキの玉ねぎができあがることでしょう。
お楽しみに~。(かく言う自分が一番楽しみ!)

この季節、昼間は太陽が出ていれば温かいですが、夜になるとさすがに冷えます。
フリースだけでは身体が冷えました。ダウンジャケットを手に入れたいところです。
冷えた身体にはお決まりの「べるがの湯」で身体の芯まで温めます。
露天風呂から見上げれば、星座の形もわからないほどの無数の星たち。
都会にいると人間が中心で世界がまわっていますが、こうやって人工光の少ないところに来ると、宇宙が廻っている中で、この地球にいる僕も生きているのだと感慨が起きてきます。
ちょっと、池澤夏樹さんの「スティルライフ」みたいな話になりましたね。

来週はいよいよ麦まきイベントです。
参加申し込みが多く、早目に締め切らせていただくことになりそうです。
ご希望の方は、急ぎご連絡ください。


畑では野菜が収穫を待ってます。

すてるとこないよ炒め

友人の松下さんから、ぴたらファームの野菜を使ったお料理の写真を送っていただきました。
題して、「すてるとこないよ炒め」だそうです。
海外出張のお疲れも、ぴたらファームの野菜があれば、大丈夫かな?




※ぴたらファームでは、ファームの野菜を使ったレシピや料理写真を募集しております。pitarafarm@gmail.comまで、お寄せいただければ幸いです。